2011年7月27日水曜日

発がん死亡率が+0.6%増加

日本は世界一のがん大国と言うべきで、2人に1人ががんになる。死亡原因としてのがんも、日本人総死亡数の30%を占めるようになった

先日、国立がん研究センターは、全国のがん診療連携拠点病院が登録した患者約43万人の発症部位や治療法などを初めてホームページに公開した。統一的な基準のデータで、海外との比較も容易だ

これを見ると平均で60代後半~70代の患者が最も多いが、東京や愛知では40~65歳が半数以上を占める病院も。がんは突然発病するものでなく、若い時からの養生が大事だ。

また米国に比べ日本は胃がん大腸がん肺がんなどを早期に発見できた割合が高かった。乳がんは逆で、米国では2割の患者がごく早期の0期に発見できたが、日本では1割にとどまった

早期発見、日頃の食養生の大切さが改めて分かる。ただしここでも言えるのは、がん情報はあふれているが、さてわが身のこととなると、検査検診の必要性や時期の判断、患者の支え方などがんに関する正しい知識を身に付け行動するのは案外むつかしいということだ

今回の福島原発事故に関して、国際放射線防護委員会作成の統計から換算すると、計画的避難の基準値年間20ミリシーベルトの被曝による発がん死亡率の増 加は0・6%となる。これを高い数値と見るかどうか、これまた国民一人ひとりの判断に委ねられている。ストレスはたまるばかりだ。

2011年7月26日 上昇気流

乳がんの骨転移の検査

放射性物質使うがん検査薬 5年めどに国産化めざす

がん検査に使われる検査薬の原料になる放射性物質「モリブデン 99」について、5年をめどに国産化することを国や製薬企業でつくる検討会が決め、26日に内閣府原子力委員会に報告した。日本は世界で2番目の消費国 で、現在は全量を輸入しているが、日本原子力研究開発機構の試験炉や、電力会社の原子力発電所での生産を検討する。

モリブデン99は乳がんの骨転移の検査など、国内で年間90万件の検査で使われている「テクネチウム製 剤」の原料。注射で体に入れて外に出てくる放射線をカメラで写して体内の様子を調べるのに使う。半減期が66時間と短いため、週1~2回の頻度で空輸して おり、火山噴火などで空輸が止まると検査に影響が出るのが悩みだった。

さらに、海外の主な炉が5年後に廃炉になる予定で、生産停止による供給不足が心配されている。

2011年7月26日 朝日新聞

男性が乳がんとなる原因

乳がんと前立腺がん 性ホルモンが影響

最近、乳がんで若い女優さんが亡くなられました。このようなことがあると、乳がんに対する社会意識が向上し、検診などを受ける方が増加します。がんで亡くなる方を減らすことこそが、この女優さんおよび遺族の遺志でもあると思います。
ところで乳がんは女性だけの病気と思われる男性も多いでしょうが、実は男性にも発生します。ただ、その頻度が低いためにあまり取り上げられることはありません。しかし男性だからと言って安心することはできません。女性の乳がんによく似たがんが、男性の前立腺がんです。
乳がんが基本的に女性の病気であるように、前立腺がんは男性の病気です。つまり乳がんは女性ホルモンに影響を受け、前立腺がんは男性ホルモンに影響を受けます。
乳がんの発生率は女性ホルモンを分泌している期間にほぼ比例して上昇します。前立腺がんでは男性ホルモンの値と発生率が比例するとういう報告があります。
さらに両方のがんとも性ホルモンを利用した治療方法があります。また転移しやすい部位もリンパ節と骨であることも共通点です。
加えて近年増加傾向にあることも似ています。アメリカでは乳がんは女性のがんによる死亡率の2番目です。前立腺がんも男性のがんによる死亡率の2番目です。
日本では2008年現在、乳がんは女性の5番目、前立腺がんは男性の8番目ですが、今後両者ともアメリカのように増加すると予想されています。
しかし最も重要な共通点は乳がん、前立腺がんに限らず、すべてのがんに言えることではありますが、早期発見が大事であるということです。
このように共通点の多い乳がんと前立腺がんですが、異なる点も当然あります。そのひとつが早期発見の方法です。乳がんはマンモグラフィーや超音波検査と いった画像検査で早期発見をしますが、前立腺がんの場合はPSAと呼ばれる腫瘍(しゅよう)マーカーで早期発見ができます。つまり採血だけで早期発見につ ながるので、検査としては前立腺がんの方が簡便です。
2011年7月26日 琉球新報

2011年7月26日火曜日

大腸がん新薬

新規抗悪性腫瘍薬「TAS-102」の臨床第Ⅱ相試験結果を発表-標準治療不応な進行再発大腸がん患者に対し生存期間を有意に延長-

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京、社長:宇佐美 通)が開発を進める新規ヌクレオシド系抗悪性腫瘍薬「TAS-102」に関して、標準治療不応な進行再発結腸・直腸がん患者を対象とした臨床第Ⅱ相試験の 結果が、第9回 日本臨床腫瘍学会学術集会(横浜)において発表されましたのでお知らせします。 (抄録番号10428)

本試験は、フッ化ピリミジン系薬剤、イリノテカンおよびオキサリプラチンを含む2レジメン以上の標準化学療法に不応となった切除不能な進行再発結腸・直腸がん患者172名を対象とし、プラセボ対照の二重盲検ランダム化比較試験でTAS-102の延命効果を主要評価項目として評価しています。その結果、 TAS-102投与群ではプラセボ投与群に比べ全生存期間が延長し[全生存期間 中央値:9.0ヵ月対6.6ヵ月]、死亡のリスクも有意に減少しました [HR=0.56,p=0.0011]。また、治療関連死は認められず、最も高頻度に認められたCTCAEグレード3以上の薬物有害反応は好中球減少 であり、下痢や倦怠感、悪心などは10%以下でした。

大鵬薬品は今回の試験成績を踏まえ、確立された治療法がない大腸がん患者さんに本剤を一日も早く提供できるようグローバル開発を進めてまいります。

2011年7月25日 プレスリリース

英国人10人に4人が ガン

英国人10人に4人余りは、何らかのガンを発症?

英国人の10人に4人以上が、生涯のうちに何らかのガンになることが統計で明らかになった。「デイリー・メール」紙が報じた。
ガン患者の数は過去10年間で30%余りも増加しており、専門家らは不健康な生活スタイルが原因として警鐘を鳴らしている。

ガン患者支援団体「Macmillan Cancer Support」が入手した統計によると、英国人の42%が何らかのガンを発症するという。 30年前の32%と比較して大変な増加になっている。
ガン治療は劇的に進歩しているが、ガン患者のおよそ64%はガンにより死亡していることも判明。
肥満、過剰な飲酒、喫煙などの生活スタイルがガン増加の原因になっていると専門家は警告している。一方で、英国人の寿命が延びたことも、発症率があがった一因とされている。

現在、英国でガン患者は200万人おり、今後20年間でこの数は倍になると予想されている。

2011年 7月 14日   japanjournals

肺がんの特効薬

ALK阻害剤クリゾチニブは「第2のイレッサ」と有望視 癌研有明・西尾氏

非小細胞肺がん(NSCLC)の特定の患者で劇的な効果をもたらす薬剤として高い期待が寄せられているALK阻害剤クリゾチニブ(ファイザー、国内 申請中)。国内で来年に上市が見込まれているが、7月21日から3日間にわたって横浜で開催された日本臨床腫瘍学会学術集会で、癌研有明病院呼吸器内科副 部長の西尾誠人氏が同剤に対する期待と課題について解説した。その中で、今後のNSCLCの個別化治療は、EGFR遺伝子変異のある患者にEGFRチロシ ンキナーゼ阻害剤(イレッサ、タルセバ)、ALK融合遺伝子陽性の患者にALK阻害剤(クリゾチニブ)を投与するという形に治療アルゴリズム自体が変わる との見方を示した。
ALK陽性進行NSCLC患者82人に対するフェーズ1試験の途中報告(昨年10月のニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に掲載) では、奏功率が57%(完全奏功1例、部分奏功46例)、8週間時点での病勢コントロール率(完全奏功(n=1)+部分奏功(n=46)+病状安定 (n=24))が87%と画期的な効果が示されている。
西尾氏によると「イレッサで経験するようなスーパーレスポンダーがいるのと同じ感覚の薬剤で、我々の臨床的な感覚としても『第2のイレッサ』という印象を持っている薬剤」とコメントした。
また、今年のASCO(米国臨床腫瘍学会)で発表されたフェーズ1の継続試験の結果(投与患者は119人)によると、奏功率は61%、病勢コントロール率 は79%で、ほとんどの患者で腫瘍縮小がみられたという。また、欧州で実施されたフェーズ2試験では、同剤が投与された133人の奏功率は50.4%、病勢コントロール率は85%、無増悪生存期間(PFS)は10カ月、全生存期間は2年生存率が54%であり、西尾氏は「多分、クリゾチニブに前生存期間の中央値は2年くらいになると予想されている」と期待を示した。
一方、ALK阻害剤の投与対象となる患者数は、およそ肺がん患者のうち3~5%とされている。西尾氏によると「ALK融合遺伝子陽性患者は、女性、 腺がん、EGFR遺伝子変異なし、喫煙が少ない、若年者といった人で高くて10%前後。これらの臨床背景で患者選択をするのがひとつの方法」としながら も、必ずしもこれにあてはまらない患者もいるとして、他の方法も考える必要があるとの見方を示した。
また、発表されたフェーズ1試験はALK融合遺伝子の検査法として、FISH法で陽性だった患者のみを対象としたが、その以外の検査法でクリゾチニ ブの投与患者を選択したときに、どの程度の効果があるのか不明だとして、「効率的にALK融合遺伝子陽性肺がんをみつけるための検査法を確立する必要がある」と指摘。加えて、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤と同様に、クリゾチニブに耐性を示す患者が出てきているとため、それに対応するための薬剤開発も課題 になるとした。
肺がんにおけるALK融合遺伝子の存在は、日本人研究者の自治医科大学の間野博行教授らによって07年に初めて報告された。クリゾチニブはALKを 阻害することにより、腫瘍細胞の成長と生存に必要と考えられる数々の細胞内シグナル伝達を遮断する薬剤。国内では複数のALK阻害剤の開発が進行中とされ るが、クリゾチニブはその中でも最初に上市が期待されている薬剤。
2011年7月25日 ミクスONLINE

2011年7月25日月曜日

がん新薬の治験を集約する病院

新薬治験の拠点15に集約 「ドラッグラグ」解消めざす

欧米の薬が国内で使えるようになるまでの時間差「ドラッグ・ラグ」の解消を目指し、厚生労働省は、新薬の有効性や安全性を調べる治験(臨床試験)を実施する病院を集約する。がんやアルツハイマー病など、分野ごとに全国15カ所の拠点病院を指定し、集中的に担ってもらうことで治験の効率化を進め、製品化までの時間を短縮する。

日本の病院は、治験にかかわるスタッフが少なく、大規模な治験を実施する体制が整っていない。多数の病院が協力し、1病院あたり数人の患者を分担して実施することが多く、非効率で時間がかかっている。

このため、製薬企業は日本での治験を避ける傾向がある。日本の研究者が新薬の候補となる物質を探し出しても、製薬会社が海外で治験を始め、日本より先に承認を得た例もある。

承認の審査期間は、米国との差が6カ月程度にまで縮まったが、承認申請までの差は1年半のまま変わっておらず、課題だった。

厚労省は、体制の整った拠点病院に治験を集中させる方針を打ち出した。効率化によって、国内の研究成果は欧米よりも先に治験に入れるようにし、治験期間の短縮も図るという。

拠点病院は3年間で15カ所指定する。製薬企業はどの病院で治験を進めるのがいいか判断しやすくなり、患者も、どこの病院で治験に参加できるかがわかりやすくなる。

厚労省は22日、今年度分の5病院を決めた。
  • 国立がん研究センター東病院(千葉県、がん分野)
  • 東京大学病院(東京都、アルツハイマー病など精神・神経分野)
  • 慶応大学病院(東京都、免疫難病分野)
  • 大阪大学病院(大阪府、脳・心血管分野)
  • 国立循環器病研究センター(大阪府、脳・心血管分野の医療機器)
1病院に年間約6億5千万円ずつの研究費と整備費を支給する。

2011年7月25日 朝日新聞