2011年3月26日土曜日

すい臓がんの傾向と対策

沈黙の臓器はとてもデリケート 分かってからでは遅い「すい炎」対処法

アルコールの多飲は大敵

がん、消化器系の専門医で、医学博士の浦上尚之医師によると、急性すい炎は、前にも触れたが、それまで何の症状もなかった人が、突然、上腹部(みぞおち近辺)に激痛が襲うという。  その痛みは、モルヒネ性の鎮痛剤でも消えないほど激しいもので、患者の大半は痛みに耐えかね、膝を抱えて前かがみの姿勢になるという。これを専門医は、すい炎患者特有の『すい炎体位』と言うそうだ。

「すい炎といっても、個人差があります。数日から1週間ほどで痛みが取れ、完治する軽症のものから、すい臓以外の臓器障害を併発して心不全や腎不全、呼 吸不全などを起こす超重症のものまである。甘く見てはいけません。死亡率(20~30%)も高く、発症から48時間以内に亡くなるケースが多い。重症の急 性すい炎は、恐ろしい病気です。中でも、アルコールの多飲は大敵ですよ」(浦上医師)

すい臓は周囲を取り囲む、さまざまな内臓の影響を受けやすい、非常にデリケートな器官といえる。  『すい臓の原因と予防』(医学博士・平畑徹幸著)から、以下に特徴的な例を挙げてみた。

(1)すい炎は子供にも起きる。油の多いスナック菓子を好む子は要注意。神経質で繊細な子供、ストレスを内にためるタイプは要注意。
(2)背中、腰のマッサージや腹筋運動などは、すい臓を圧迫する。バットの素振りは腰をひねるので、同時にすい臓もねじれるから良くない。十分な準備運動が必要だが、野球選手やゴルファーにすい炎患者が多い。
(3)すい臓は20歳くらいまで成長を続け、成人の大きさになる。逆に50歳頃から萎縮しはじめ、80歳以上になると成人の半分程度に減少する。衰えから食事もたん白なものに変わってくる。
(4)若い女性にも増えている。ビール、ワインなどのアルコール過多、イタリアン、エスニックなど油の多い食事を摂る傾向が要因。

2011年03月25日 週刊実話