2011年3月3日木曜日

次世代のがん治療法

筑波大など、最先端がん治療法BNCT」実用化へ産学官で新組織

筑波大学は最先端のがん治療法「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の実用化を推進する産学官のコンソーシアムを今夏までに立ち上げる方針を固めた。

加速器から照射する中性子を使ってがん細胞だけを破壊する治療法で、他の放射線では治療が困難な多発性がん浸潤がんなどに有効とされる。コンソーシアムは小型加速器の開発と医療に利用するための薬事法に基づく登録、運用方法の確立に加え、臨床研究を重ねて次世代のがん治療法として「先進医療」の認定を目指す。

コンソーシアムは筑波大学のほか、茨城県、高エネルギー加速器研究機構、日本原子力研究開発機構、重工メーカーなど、2010年4月に立ち上げた研究会 を母体に産学官が連携。コンソーシアムの下に人材育成、加速器やその電源に関係する設備整備、開発した加速器の維持管理を行う設備管理の3部会を置く。組 織代表には筑波大付属病院副病院長の松村明氏が選ばれる見通し。

2011年03月03日 日刊工業新聞